ルルレモン時価総額H&Mを上回る、店舗販売に頼らないスタイルが加速の兆し

 スポーツウェアのルルレモン(lululemon)の時価総額はH&Mを超える[1][2]。ルルレモンのEC比率は5割超。店舗数は世界で500超と約3600店のユニクロなどに比べ少ないものの、逆に店舗の維持費、人件費が少なくて済む。売上高粗利益率も55%台と競合をしのぐ。店舗では店員は「エデュケーター」と呼ばれ、商品だけでなくヨガやフィットネスに関する情報を提供。強いブランドイメージを構築し、高い収益率を支える。

 店舗改革は、既存アパレルメーカーでも進む。ユニクロは、旗艦店ではECと連動したCUSTOMオーダーサロンを設置するなど、オン/オフ境界のないショッピング体験で、付加価値アップを狙う[3]。

[1] ルルレモン、時価総額H&M超え 「御三家」の一角崩す: 日本経済新聞 (nikkei.com)

[2] ルルレモン、上場来高値圏 健康志向、スポーツ着好調: 日本経済新聞 (nikkei.com)

[3] 通販新聞社 / 大手小売店舗の大型刷新、“新しい売り場”づくり着々 (tsuhanshimbun.com)

米Amazon、広告売上87%増、既に全米3位のデジタル広告媒体に

 アマゾンの米国での広告ビジネスが急増している。今年度はすでに昨年比87%増のペースで成長しており、収益の柱として存在感を増している[4]。なお、アマゾンのデジタル広告規模は、2018年にマイクロソフトを抜き、3位に。一部レコメンデーション枠を広告に振り替えるなど広告在庫を増やし、Google、Facebookを追いかける。

なお、EC、カーブサイドピックアップなどでデジタル経由の販売が急拡大しているウォルマートのデジタル広告売上は昨年比95%増[5]。

[4] Amazon piles ads into search results as big brands pay for placement (cnbc.com)

[5] Walmart takes another page from Amazon, reports 95% increase in U.S. advertising sales – GeekWire

ウォルマート、人と地球にやさしい商品をアピール

 EDLP(Everyday-Low-Price)で安さを訴求してきたウォルマートが、今度は人と地球にやさしい商品で消費者にアピールする[6]。ウォルマートがオープンするECサイトの特設サイト“Built for Better”では、健康に良い、もしくは環境に良い商品を約2,000取り揃えている。環境団体EWG(Environmental Working Group)の認証を受けた化粧品、繊維製品の安全性を認証しているエコテックス(OEKO-TEX)の認証商品などを取り扱う。

[6] ウォルマート、ECサイト内に「体にいい」「地球に優しい」商品の特設ページ _小売・物流業界 ニュースサイト【ダイヤモンド・チェーンストアオンライン】 (diamond-rm.net)

Instagram、ファッションアイテムショッピングで検索エンジンを圧倒

 ファッションの情報収集、InstagramがGoogleやYahoo!を凌駕[7]。購入時の検索でも両者を上回る。検索最適化も商品カテゴリーとターゲットに合わせて行う時代に入ってきた。TikTokも情報収集では、インスタ、動画配信、友人・家族に次ぐ4位にランクイン。今後EC機能の充実とともに、ソーシャルコマースのプラットフォームとして期待が高まる。

[7] 【Z世代のファッション意識】Instagramは情報収集&検索で1位、通販サイトは検索ツールとしても活用する | ネットショップ担当者フォーラム (impress.co.jp)

BASE累積ショップ数160万突破、個人でもショップを持てる時代に

 BASEのショップ開設数が、2021年9月18日、160万ショップを突破した[8]。個人のECといえば、ネットオークションやフリマアプリが主流であったが、ここに来てハンドメード商品などの個人の販売チャネルとしてBASEやSTORESが台頭。ショップ開設が無料ということもあり、ユーザーを伸ばした。フリマアプリのメルカリもショップ機能を提供開始しており、個人・小規模店舗のショップの囲い込み競争が今後激化しそうだ。ちなみに、楽天市場は、約5万店(2020年8月)とされる。

[8] BASEのECショップ開設数が160万を突破|ECのミカタ (ecnomikata.com)

以上

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